遥かなるケンブリッジ

C平@ケルンで一人暮らしです。今更ですが、先月の初めに行ったイギリス出張の日記です。出張から帰って来た後、初めてのデパートメントセミナー、お世話になった友人の日本帰国、弟&友人のケルン来訪と続いたため、「もういいか?」と放置していたのですが、出張中の休みに訪れたケンブリッジがとても印象に残ったのでやっぱり書くことにしました。
今回の出張は定期的に行われるプロジェクトのミーティングに参加するついでに実験を教えてもらうことが目的で、イギリスのNorwichに9/2〜12まで行ってきました。プロジェクトはイギリスの二つの研究室とオランダの研究室との共同研究で、今回のミーティング&実験演習には各研究室から1名づつPドクが参加しました。

飛行機からの眺め


Norwichまでは飛行機とバスを乗り継いで行くのですが、格安航空会社を利用するため到着予定時刻が23時20分・・・。仕方ないので、共同研究者にバス停まで車で迎えに来てもらうことになりました。まずはCologne/Bonn空港からロンドンのStansted空港まで短時間のフライト。しかし、出発が30分遅れたため、Stanstedに着いてパスポートコントロールを通過した時にはすでにNorwich行きのバス(終バス!)の出発時間ギリギリ、バス停までBダッシュ!しかしバスも遅刻・・・、何の為に走ったんだ?バスに揺られてNorwichに着いたのは予定より少し早い23時過ぎ、深夜のバス停で一人ポツンと待ちました。共同研究者が迎えに来てくれた時はホッとしました。

宿泊したB&B/部屋からの眺め


Norwichは“古き良きイギリス”を絵に描いたような街だそうで、広い庭のある立派な家が並んでいました。住んでいる人も紳士が多いようで、パブにカメラの入ったカバンを忘れてきてしまったのですが、ちゃんと保管しておいてくれた上に、宿の管理人さんが取ってきてくれました!さすが“紳士の国”ですね。Norwichでは共同研究者たちと同じ宿に泊まり、一緒に実験をし、合宿みたいな雰囲気でした。しかし、僕以外の参加者は全員とってもアクティブな女性で(二人は南米系、一人は妊婦さん)、楽しかったのですが、ある意味とっても疲れました(日本人だからね〜)。初めて「ケルンに帰りたいな〜」と思いました(笑)。

Puntで川遊びに出発/King's College


出張中の日曜日に出張先の研究室の隣の研究室の人がケンブリッジ観光に連れて行ってくれました。ケンブリッジと言えばケンブリッジ大学ぐらいしか思いつかなかったのですが、とっても・とっても素敵な街でした。当日は天気も良く、昼食を食べた後まずはPuntと呼ばれるさおで進むボートに乗りました。このPunt自分で操ることもできるのですが、重労働な上に不安定で川に落ちる人が結構いるそうです。Puntからの眺めは素晴らしく、綺麗な庭や古い建物が次々と現れます。中でもKing's Collegeの立派なこと!(ケンブリッジ大学はCollegeの集まりだそうです)

Trinity College/Queen's College


つづいてTrinity Collegeを見学しました。ここはあのサー・アイザック・ニュートンが寄宿して研究した所だそうです。どのCollegeもとても素敵で、建物から守衛さんの服装まで本当にここで大学生が勉強しているとは思えません!まるでハリー・ポッターの世界です(実際にケンブリッジやオックスフォードを参考にしたんだと思いますが)。でも、廊下に今週の食堂のメニュー等が貼ってありとても不思議な雰囲気でした。

パブ“EAGLE”/看板


あっという間に時間が過ぎ夕方になったので、最後にある歴史的発見で有名なパブ“EAGLE”に行きました。パブの入口の看板に説明がありました、簡単に訳すと「DNA二重らせん−生命の秘密− EAGLEは何十年の間研究者たちが集まる地元のパブでした。1953年2月28日、Francis CrickとJames WatsonはDNAがどのようにして遺伝情報を保持しているかをここで初めて発表しました」と書いてあります。そうなんですね〜、このパブはDNAの二重らせん構造が初めて発表された場所だったのです、きっとみんなで乾杯して飲んだお酒は最高に美味しかったでしょうね!僕もビールを飲みながら研究について語ったり、物思いにふけってみましたが、残念ながら良いアイデアは浮かんできませんでした、お酒が足りなかったかな?